自分を愛するということ

 自分を愛するということが少しだけ分かった日だった。

 

 悪夢にうなされながら1時間寝坊。朝ごはんにマーロウのグラスに入れたブラックコーヒーと包丁で半分に切った菓子パンを2つ。もうひとつ食べようと思ったけど、眠くなったら嫌だから2つで辞める。

 音楽を聴かないで散歩をしてみる。スニーカーが地面をリズミカルに蹴る音。コツンコツンと無機質だけど、確かに地面を踏みしめている実感に安心する。風を切る音。自分の心臓の鼓動。葉桜の揺れる音。イヤホンで閉じ込めていた耳が外の空気と繋がる。

 窓を開けて英語の勉強をする。風が気持ちいい季節。英英辞典を使って単語の意味を調べる。日本語を介すよりも文章に感情や温度が乗る感覚がする。イラストなんかを描いてみたりして、少し楽しい。

 お腹がびっくりしないように、お昼ご飯をよく噛んで食べる。食材の甘味がよくわかる気がする。

 おやつにスムージーを作る。買ったばかりのブレンダーが暴れてこぼしながらもなんとか完成。お菓子を食べると止まらなくなるけど、スムージーなら満足する。今日のメニューは、ほうれん草、にんじん、バナナ、牛乳、メロン味のカルピス。

 運動をする。久しぶりにリングフィットアドベンチャーをする。いきなりドラゴ戦だったけど、なんとか乗り切る。GOING SEVENTEENを観ながらエアロバイクを漕ぐ。好きな人が楽しそうにしていると、こちらまで楽しくなる。

 明るいうちにシャワーを浴びる。

 明日のカウンセリングの準備をする。うつの時の過ごし方は大分板についてきた。躁の過ごし方を相談したい。

 晩ごはんもよく噛んで食べる。具材をよく炒めて作った豚汁は味がまとまっていておいしい。

 食後にローズヒップティーを飲みながら小説を読む。

 今、日記を書いている。

 

 気分が良くなる行動を自分でひとつずつ選べるようになってきたことに進歩を感じて安心する。今日はいい日だった。