日記が書けないのは

 最近はめっきり日記が書けなくなっているように思う。昨年の8月末からほぼ毎日日記を書いている。無印良品のB6ドットノートに、始めたては1ページ、最近は4分の1程度の文章を書いている。以前は日記を書く時間が好きで、書きたいこともたくさんあった。それが今は文章を書こうとすると頭に靄がかかったような感覚になり、早々と万年筆を置いてしまう。

 ふと、日記は頭の中での喋りに近いと思った。私は喋るのが苦手で、仲の深まっていない人と喋ろうとすると頭が真っ白になってしまう。日記を始めたころの私は、意識としての私と行動する私との接点が多かった。それが今は、意識と行動の間に距離が生まれて、自分が見知らぬ他人のような、そんなような気がする。だから自分と喋れなくなっているのかもしれない。

 1カ月くらい前まで、自分の意思を無視して行動することが増えていた。自分のコントロールのためだと思って進んでやってきたことだけれど、効果は反対のようだ。意識の自分を置き去りにして踏ん張っても、結局へたっている意識に引き戻されてしまう。私がやるべきことは、意識の自分を無視することではなく、寄り添ってエンパワメントすることかもしれない。